「これ、会議費ですか?交際費ですか?」
飲食を伴う支出の処理をしていると、会議費と交際費のどちらで計上すればいいのか、迷う場面が出てきます。私自身、経理の実務担当者として、この二つの科目を日々使い分けていますが、感覚だけで決めると危ういと感じることがよくあります。この記事では、私が実際にどのような基準で会議費と交際費を区分しているのかをお伝えします。
会議費と交際費、そもそもの違い
会議費は、社内外の打合せや会議に伴う費用を処理する勘定科目です。一方、交際費は、取引先などとの関係を維持・円滑にするための接待や贈答にかかる費用を処理する科目として使われます。どちらも「飲食を伴う支出」という点では似ているため、線引きに迷いやすい組み合わせです。
大きな分岐点は「酒が入るかどうか」(私の持論です。)
会議費と交際費の線引きに迷ったら、まず「酒が入るかどうか」が大きな分岐点になりやすいというのが、私の実感です。酒が入る打合せの飲食代は、原則として交際費扱いとしています。酒が入る社内飲食費についても、交際費とすることが多いですが、最終的には金額で決めています。
もちろん、この分岐点はあくまで目安であり、絶対的な線引きではありません。感覚だけに頼らず、社内規定に沿って処理することが大切です。
私の場合は、社内規定に沿って判断している
私の場合、会議費として計上する場面はそれほど多くありません。代表的なのは、監査対応時の昼食代、社内会議時の昼食代、研修会など外部会場を借りた際の部屋代といったケースです。
それ以外の飲食を伴う支出については、交際費として扱うケースが中心になります。そして、交際費か否かの判断の多くは、社内規定に基づいて行っています。税務上の交際費等の取扱い、いわゆる措置法上の飲食費基準(現在は1人あたり1万円。2024年3月支出分までは5,000円)などを踏まえて策定された社内規定があるため、まずその規定に照らして確認するようにしています。

判断の材料として残しておくべきメモ
会議費・交際費の区分に迷いやすい支出については、支出の都度、次の情報をメモしておくことが判断根拠として重要です。
- 金額
- 人数
- 場所
- 参加構成(相手側人数・自社側人数)
社内規定に基づきつつ、これらの実績メモを補助資料として使うことで、あとから見返したときにも「なぜこの科目にしたのか」を説明できるようになります。
「1人あたりの金額基準」を意識する
税務上、1人あたり1万円以下(2024年4月以降の支出分。それ以前は5,000円以下)の飲食費は、要件を満たせば交際費等から除外できます。この基準を意識した社内規定がある場合、基準を満たすかどうかで、会議費(または交際費の例外)扱いになるかが変わってきます。この基準は金額だけでなく参加人数によって1人あたりの単価が変わるため、参加人数の記録は必須です。
「いくら使ったか」だけでなく「何人で使ったか」まで記録しておく習慣をつけておくと、迷ったときにすぐ基準に照らして確認できます。

社内規定がまだ整っていない場合の考え方
とはいえ、すべての会社に、会議費と交際費の判断基準を明記した社内規定があるわけではないと思います。規定が整っていない場合は、税務上の交際費等の取扱いを基準に、自社なりのルールを最低限決めておくことをおすすめします。
特に「1人あたり1万円」という基準(2024年4月以降。それ以前は5,000円)は、税務上の飲食費の取扱いでもよく参照される目安です。この基準を軸に、酒が入るかどうか、社内か社外かといった条件を組み合わせて、自社の判断フローを作っておくと、担当者ごとに処理がばらつくことを防げます。ルールが整うまでの間は、扱いに迷った支出をリストアップしておき、あとでまとめて上司や税理士に確認するのも一つの方法です。
会議費・交際費以外でも迷ったら
勘定科目選びに迷う場面は、会議費・交際費以外にもいろいろあります。次の記事もあわせて参考にしてください。
まとめ
会議費と交際費の判断は、「酒が入るかどうか」が大きな分岐点になりやすいものの、最終的には社内規定に沿って決めるのが安全です。迷いやすい支出は、その場で金額・人数・場所・参加構成をメモしておくことで、あとから会議費か交際費かを見極める際の材料になります。特に1人あたりの金額基準がある場合は、参加人数の記録を忘れないようにしてください。
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